3104丁目のオタク小屋

ゲーム。プラモ。アニメ。マンガ。たまにその他。役に立たない1000文字系短文駄文ですヨ。この世を燃やしたって一番ダメな駄文は残るですヨ!!

【旧駄文】『ピンポン』は素晴らしいマン。

ウチは漫画がわりと好きです。
そんなに詳しいってワケじゃないですが、普通の人よりはほんのちょびっとだけ読んでいるのかもしれません。ただ趣味が若干偏っているので、俗にいう「大人気作」でも読んでいないものも沢山ありますし、逆にマイナーな漫画でもドハマリしているものもあります。…ん、みんなそうか?

そんなウチが大好きな漫画家さんの一人が松本大洋さん。名作『鉄コン筋クリート』や『ピンポン』『花男』」の作者さんですねー。その大洋さんの漫画に初めて出会ったのは、大学時代に読んでいた『スピリッツ』で連載されていた『鉄コン』。
その独特の絵柄と、二人の子供が自由と暴力に満ちた街を生き抜いていく、そのストーリーに一発で痺れたのをよーく覚えていますわ。 それ以来、大洋さんの漫画はずっと読み続けています。
内容は、日常を切り取ったものから、スポーツ、SF、時代劇と幅広いけど、その全てが僕の中では傑作で大切に本棚の最前列に並べられています。『花男』や『ZERO』などはB6版とA5版の両方持ってますしおすし。 

その中でも特に好きなのは『ピンポン』。実写映画やアニメにもなったので、大洋さんの漫画の中では一番有名だと思うあの漫画です。
内容はタイトルの通り、ずばり「卓球」。
ペコ、スマイル、チャイナ、アクマ、そしてドラゴン。
この5人が卓球を介して出会い、戦う。ただそれだけの漫画なんですけど、この5人がとにかく全員カッコいいんですよ!!

幼少より卓球を続ける、自由奔放な主人公「ペコ」。
そのペコと出会い友達となり、卓球を教えてもらうことで孤独から救われたもう一人の主人公「スマイル」。
圧倒的な強さを持ちながらも、祖国中国から卓球後進国の日本に留学させられたことを自嘲する「チャイナ」。
ペコ、スマイルと同じ卓球教室に通ってたけど、ペコより強くなるために卓球名門校に進んだ「アクマ」。
そして、その名門校の主将で勝つことだけを義務付けられた最強の王者「ドラゴン」。
この5人がそれぞれの想いを胸に「卓球」で戦っていくワケなんです。

自分の世界の狭さを思い知らされ、一度は挫折する者。
弱さを捨て去り、恐るべき「モンスター」となっていく者。
自分の限界を知り去っていく者。破れた後に新しい道を見つける者…
それぞれの葛藤と挫折、そして復活と解放の描写がとにかく素晴らしいんですわ!!

特に「ドラゴン」。
その強さゆえに常勝を義務付けられ、いつしか卓球に対し、喜びではなく、敗北への苦痛と怖れしか感じなくなっていた彼が、目の前で覚醒していくヒーロー相手に勝利への苦痛、敗北への恐怖を超えて、全力を出し切ることへの喜びにたどり着くシーンは、本当にグッときます。そしてあの最後。

全身の細胞は狂喜している
加速せよと命じている
加速せよ 加速せよ
ヒーローは急速な成長を遂げる

次第に引き離されていく
焦りはない 怯える必要などない
怯える必要など無いのだ 
ここはいい 
ここは素晴らしい

色んなスポーツ漫画を読んできたけど、このドラゴンvsペコ戦はウチの中ではベスト3に入っています。

実写版はお恥ずかしいコトに未見なんですが、アニメ版はこれがまたサイコーに素晴らしい出来で、松本大洋作品のアニメ化としてはこれ以上は望めないカンペキなアニメ化となっています。でも、やっぱり原点でもある漫画版もスバラシイので、ぜひ未見の方は一度ご覧になったらいかがか?と思う次第であります。ホントにオススメダヨー。