3104丁目のオタク小屋

ゲーム。プラモ。アニメ。マンガ。たまにその他。役に立たない1000文字系短文駄文ですヨ。この世を燃やしたって一番ダメな駄文は残るですヨ!!

信者が今更『YU-NO』語るマン。

もうだいぶ前の話になりますが、結局PS4、Vitaでのリメイクに決定したみたいですね。『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』は。
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あの18年前の傑作ADVゲームが、ついにリメイクされるんですねぇ。いやはや。
 
個人的には人生最高のADVゲームと信仰し、今までプレイした数多のゲームの中でもベスト3に入るくらいに大好きな、あの、あの『YU-NO』がついにリメイクされるワケです。 この衝撃…18年前にPCゲームを遊んでいた御仁ならご理解いただけるでしょう。 

元はPCゲームのエロゲーとして生まれ、家庭用ではセガサターンにだけかろうじて移植。
エロゲーのくせに実用性はゼロ。しかし、そのシナリオとシステムの素晴らしさから「名作」として語り継がれてきた『YU-NO』。でも色んなモンダイで 発売から18年の間に何十というゲーム会社の移植の話を断ってきた 『YU-NO』 。
今でも昔からのゲーム好きに「好きなADVは?」と聞くと、必ずと言っていいほど名前があがる、まさにADVの歴史に燦然と輝く名作中の名作なんですよ。いやホント。
まぁ、個人的に思い入れが深いゲームなので、だいぶ信者補正が入っちゃってますけど、それを差し引いても名作であることは、間違いないと思います。 
実際、『YU-NO』でぐぐると、『YU-NO』の魅力に頭やられちゃったブログがわらわら出てきますし、Wikiの方も半分は何書いてるかわかりません。そういう魅力のあるゲームなんですね。

確かに20年前のゲームなので、そりゃ今から見たら色々と問題はあると思います。
絵柄は今の主流から見ると古臭いし、画面上をクリックしまくってフラグを立てまくる往年のPCADVゲーの懐かしシステムも今の時代にはそぐわないでしょう。
でも「A.D.M.S.」という画期的なシステムを作り出し、そのシステム自体が重要な要素としてシナリオに完璧に融合しちゃってる。そんなモノは『YU-NO』だけじゃないかな…と思うワケです。もう出来たことが奇跡みたいな作品ですよ。アレは。…信者にとってはですけどね。

その「A.D.M.S.」ってヤツ、一応ざっくり説明すると「オートマッピング分岐システム」の略で、「シナリオの分岐のオートマッピング」みたいなモノなんですね。要は、自分の選択肢によって生じた分岐チャートを自動的にマッピングしていってくれるってモノです。 まぁそれだけなら、今のADVゲームなら珍しくも何ともないでしょうけど、このゲームの凄いところは、それを「ゲーム内の主人公が認識してる」ってとこなんです。

通常のゲームのシナリオの分岐マップは、あくまでもゲームをプレイしている人間がプレイの利便性のために確認するもので、当然ゲーム内の登場人物には関係ないものですよね。いわばメタ的なモノで、ゲーム中の登場人物は知りようがない「神の視点」みたいなモンですよね。 しかし、このゲームではその分岐マップ自体が、シナリオ内に「並列世界
の地図」として存在しており、「リフレクター」というアイテムによって、主人公は実際にその分岐マップを見ることができるんですよ。そして「宝玉」というアイテムを使い、主人公はその並列世界を自在に移動できる訳なんです。まぁ、そこはゲームなのでもちろん制約もありますけどね。

たとえば、ある世界で大切な人を助けるために必要なアイテムが結局手に入らず、悲劇的な結末を迎えたとしても、リフレクターと宝玉があれば、やがて別の並列世界でそのアイテムを手に入れた時に、そのアイテムが必要な場面に戻ってきて、悲劇を回避することが出来るってわけです。
そのようにして、主人公は考古学者だった父親が唯一残したリフレクターを使い、消えてしまった父親を探すために父親のメッセージに従って宝玉を集めながら、幾多の悲劇を経験し、それを回避し、失踪した父親と世界、そして謎の少女の秘密に迫っていくワケです。
てな具合に、シナリオとシステムが見事に融合した唯一無二の作品がこの『YU-NO』ってゲームなんですね。
こういった「タイムリープ」「タイムトラベル」系ADVと言えば、あの一世を風靡した『シュタインズ・ゲート』を思い出しますが、『YU-NO』の素晴らしさってのはまたちょっと違う感じなんですよね。
シュタインズ・ゲート』ももちろん傑作ADVゲームだと思ってます。特にあのシナリオの完成度の高さ、伏線の収束の仕方は見事のヒトコトだと思います。「物語」の完成度というモノサシで見るなら、『シュタインズ・ゲート』の方が勝ってるかなぁ?…とも思います。ただ『シュタインズ・ゲート』の素晴らしさは、そのシナリオによるところが大きく、ADVのシステムとして見れば、フラグを立てることによりストーリーが分岐していくというよくあるタイプのモノで、そこまで目新しいモノではなかったと思います。一方、『YU-NO』の方はシナリオに関しては、「時間は可逆、歴史は不可逆」「並列世界」「ノイマン世界」「ブリンダ―の木」「400年周期説」等の、物理、数学、哲学、歴史、宗教の知識で構成された緻密な世界観で、知的好奇心をコチョコチョくすぐってきますが、シナリオ自体はわりと王道で、そこまでヒネリやカタルシスがあるワケではありません。しかし、「A.D.M.S.」という独自のシステムがそのストーリーとこれまた見事に混ざり合っており、そのコトで他のADVにはない『YU-NO』ならではのプレイ感覚をもたらしてくれるワケです。はい。

とまぁそんな感じで、衒学的密度の濃いシナリオと「A.D.M.S.」という画期的システムが奇跡的な合体をしたってのが、この『YU-NO』ってゲームなんですよ。
まぁ今更懐古信者の戯言を聞かされても正直困るでしょうが、遊んだ人間なら誰もが語りたくなるような、そんなゲームなんですよ。ホント。

ただここまでベタ褒めの『YU-NO』なんですが、1点だけ本当に残念なトコロがあるんですよ…それは「後半」。プレイしたヒトなら皆知ってることですが、この『YU-NO』ってゲームは2部構成になっており、今まで再三褒めちぎってきた「A.D.M.S.」は前半だけなんですよ…後半部分はただのクリックゲー。コマンドを選択し、ひたすら分岐のないストーリーを読んでいくだけです。Wikiによると、「前半部分は導入部で後半こそが本編」という構想だったみたいですが、開発の遅れから前半が本編となってしまい、構想の7割くらいしか実現しなかったそうです。ホントに残念。
構想を全て実現した完璧な『YU-NO』を遊んでみたかったのですが、原作者がすでに亡くなってしまったために、その夢は永遠に実現しなくなってしまいました…しょんぼり。

それだけ思い入れのあるゲームなので、正直、リメイクに関しては原作の良さがぶっ壊されないか、夢工場ドキドキパニックみたいな不安な気持ちが大半ですし、すでに発表済の新規キャライラストを見ても、キナ臭い臭いが漂ってくるような気がしてなりません…それでも、この名作がリメイクされるのは素直に嬉しい。ホントに嬉しいです。キャライラストに関しては、今の流行りに合わせたらああなるのも仕方無いのかもしれませんし。

でも、ホントはADVゲーム好きに御仁には、PC版かセガサターン版も遊んで欲しいってのが、信者であるウチの本音なんですけどね。今遊ぶには、ハード等色々敷居が高いのは重々承知ですが、それらを飛び越えてプレイする価値はあると思いますのよ。おそらくシナリオの一部分は倫理的なモンダイから改変を余儀なくされる思いますしね。
ですからリメイク版を遊んでからでもイイので、ぜひともオリジン版を触ってほしいものです。でもって「18年前にこんなスゲーゲームがあったんだ」ってな具合になってもらえれば、信者としてはコレに勝る喜びは無いですね。そゆことです。